ノックフォワード(旧名:ノックオン)は、ラグビーの試合で最もよく見られる反則の一つです。

ひと言でいうと、ボールを前に落としてしまうミスのこと。

本記事では、ノックフォワードになる場合・ならない場合と、反則のあとの試合の再開方法について解説いたします。

「ノックオン」から「ノックフォワード」に名称変更

ボールを前に落とす反則は、長らく「ノックオン(Knock-on)」と呼ばれてきました。

しかし、ワールドラグビーの決定を受けて、日本ラグビー協会は2025年4月1日から、名称を「ノックフォワード(Knock forward)」に変更。

「新たにラグビー競技を観戦する人たちにわかりやすく伝えるため」という理由から、ワールドラグビーの競技規則でも「ノックフォワード」という名称が使われるようになりました。

「ノックオン」として覚えている方も多いと思いますが、名称が変わっただけで、どちらも同じ反則のことです。

ノックフォワード(ノックオン)とは

ノックフォワードとは、ボールを前方(相手チーム側)に落としてしまう反則のことを言います。

ボールを前に落としてしまうラガマルくん

ラグビーには、ボールを前に落としてはいけないというルールがあるため、ボールを前方(相手陣地側)に落としてしまうと、このノックフォワードという反則が取られてしまいます。

ノックフォワードは、数ある反則の中でも軽い反則のため、反則というより失敗(ミス)と考えた方が理解しやすいかもしれません。

ワールドラグビーの競技規則では、次のような場合にノックフォワードになると定められています。

  • 持っていたボールを落とし、ボールが前に進んだ
  • ボールが手や腕に当たって、前に進んだ
  • キャッチしようとして、手や腕でボールを前にはじいてしまった

また、タックルに入った選手がボールに触れて、ボールが前に進んだ場合もノックフォワードになります。

ノックフォワードにならないケース

ボールを落としても、次のような場合はノックフォワードにはならず、プレーはそのまま継続されます。

ボールが真横や後ろに落ちた場合

ノックフォワードは、ボールが前に進んだときの反則です。

ボールが真横や後ろに落ちた場合は、反則にはなりません。

ちなみに、ボールを後ろに落とすことは「ノックバック」と呼ばれています。

地面に落ちる前にキャッチし直した場合

ボールをこぼしても、地面や他の選手に触れる前に自分でキャッチし直せば、ノックフォワードにはなりません。

胸や頭など、手や腕以外に当たって前に落ちた場合

ノックフォワードになるのは、ボールが手や腕に当たって前に進んだときです。

胸や頭などに当たってボールが前に落ちた場合は、ノックフォワードにはなりません。

ドロップキックの場合

ドロップキックとは、ボールを地面にワンバウンドさせてから蹴り上げるキックのことです。

ドロップキックを空振りしてしまうキャラクター

ワールドラグビーの競技規則でも、ドロップキックは「意図的に地面に落としたボールを、跳ね上がったところで蹴る」キックと定められています。

自分の意思でボールを落としているため、ノックフォワードにはならず、仮にキックを空振りしてしまっても、ノックフォワードとは判定されません。

相手のキックをチャージした場合

相手が蹴り上げた直後のボールに飛び込んで防ぐプレーをチャージダウンといいます。

チャージダウンでは、ボールが手や腕に当たって前に落ちても、ノックフォワードにはなりません。

相手にボールをもぎ取られて前に落ちた場合

密集で、相手選手にボールをもぎ取られてボールが前方に落ちてしまった場合、これはもぎ取った相手選手が後方にボールを落としたことになるため、ノックフォワードにはなりません。

ノックフォワードのあとは「相手ボールのスクラム」で再開

ノックフォワードが起きると、プレーが止まり、相手ボールのスクラムで試合が再開します。

スクラムを組むラガマルくん

スクラムを組む位置は、基本的には反則が起こった場所で、スクラムゾーンの中で行われます。

スクラムゾーンとは、タッチラインとトライラインから、それぞれ5メートル離れた内側のエリアのことを言います。

グラウンドの図。タッチラインとトライラインから5メートル内側がスクラムゾーン
色の濃いエリアがスクラムゾーン

そのため、タッチライン際でノックフォワードが起きた場合は、タッチラインから5メートルの位置でスクラムを組むことになります。

なお、ラインアウトでノックフォワードが起きた場合は、タッチラインから15メートルの位置でスクラムを組みます。

また、前に落としたボールがそのままタッチラインの外に出た場合は、相手チームがスクラムの代わりにラインアウトを選択することもできます。

ノックフォワードのレフリーシグナル

ノックフォワードが起きたとき、レフリーは手のひらを開き、頭の上で腕を前後に振る合図をします。

ノックフォワードのシグナルを出すラガマルくん

レフリーがこの合図を出したら、誰かがボールを前に落としたんだなと思ってください。

まとめ

  • ノックフォワード(旧名:ノックオン)は、ボールを前に落としてしまう反則
  • 日本では2025年4月1日から「ノックフォワード」という名称に変更
  • 真横や後ろに落ちた、地面に落ちる前にキャッチし直した、胸や頭に当たった、ドロップキック、チャージダウン、相手にもぎ取られて前に落ちた場合はノックフォワードにならない
  • 反則のあとは相手ボールのスクラムで再開