スクラムハーフ(SH)とは

スクラムハーフとは、ラグビーの15あるポジションのうち、背番号9番をつける選手のことを言います。

スクラムやラック、モールなどの密集からボールを取り出して、バックスへ配球するのが主な役割です。

ラグビーのポジション配置図。背番号9番がスクラムハーフ

英語表記はSH(scrum-half)で、パスの名手が務めます。

名前の由来は「スクラムのハーフバック」

スクラムを組むのはフォワード(1番〜8番)の役目ですが、そのスクラムにボールを投入し、そこから出てきたボールをさばくのがスクラムハーフの仕事です。

「ハーフバック」は、もともとフォワードとフルバックの中間(half-way)に立つ選手を指す言葉で、「ハーフウェイバック」が縮まって「ハーフバック」になったとされています。

そのハーフバックのうち、スクラムのすぐ近くでボールを扱う9番をスクラムハーフ、スクラムから離れて立つ10番をフライハーフ(スタンドオフ)と言うようになり、この2つのポジションをまとめて「ハーフ団」と呼ぶようになりました。

密集にいちばん近い場所で、フォワードで攻めるかバックスに展開するかキックで陣地を稼ぐかなどを瞬時に判断する必要があり、試合のテンポを握る重要なポジションだと言えます。

小柄な選手に向いていると言われる理由

スクラムハーフは、チームの中でもっとも小柄な選手が務めることが多いポジションです。

これには、大きく2つの理由があると言われています。

コンタクトが比較的少ない

1つ目は、他のポジションに比べてコンタクト(体のぶつかり合い)が比較的少ないことです。

もちろん自分でボールを持ち込んだり、自分より一回り大きい相手にタックルしたりする場面もありますが、基本はパスを専門とするポジションです。

そのため体の大きさよりも、ボールのある場所へすぐ駆けつけられる運動量と俊敏性の方が重視されます。

地面までの距離が短くてすむ

2つ目は、小柄な選手の方が地面までの距離が短くてすむことです。

スクラムハーフは、地面に転がっているボールをそのままパスに繋げるポジションのため、試合中は上下運動の連続です。

背が低ければ腰を落とす動作も小さくてすみ、そのぶんボールを速くさばけます。

一方で大柄な選手は、しゃがむ動作が大きくなるぶん時間がかかり、その繰り返しで体力の消耗も激しくなってしまうのです。

近年は大型化も進んでいる

ただし近年は、あえて体格のあるスクラムハーフを起用する国も増えています。

スクラムハーフが大きいと、パスだけでなく自分で仕掛けるという選択肢が増え、ディフェンス側は守りづらくなります。

相手のスクラムハーフとの体格差を利用して、フィジカル勝負を仕掛けることも可能です。

小柄でも大柄でも、それぞれに違った強みがあるポジションがこのスクラムハーフなのです。

スクラムハーフの体格

日本代表のスクラムハーフを見ると、身長は160cm台〜170cm台、体重は70kg〜80kg台の選手が中心です。

15人の中では飛び抜けて小柄ですが、そのぶん誰よりも速く動き、誰よりも多くボールに触るポジションです。

スクラムハーフを動物で例えると

スクラムハーフというポジションを動物で例えるなら、サルがぴったりです。

スクラムハーフを動物で例えたサルのキャラクター

小さくて、すばしっこくて、身軽。まさにスクラムハーフそのものです。

まとめ

  • スクラムハーフは背番号9番、密集からボールを取り出してバックスへつなぐポジション
  • 名前の由来は「スクラムのハーフバック」
  • コンタクトが少なく、身軽で俊敏性を必要とすることから小柄な選手に向く
  • 近年は自分で仕掛けられる大型のスクラムハーフも増えている